013. 日記









にプレゼントですわ。」

宿屋でお留守番だったのもとに、みんなが大荷物で帰ってきた。
ミュウと文字の練習とお絵かきをして遊んでいたは、
(ちなみに、クレヨンはピオニー陛下がくれた)
ナタリアから赤い袋を受け取った。

「わぁ、ありがとう!あけてもいい?」

そう尋ねるとみんな頷く。

が全部の色が好きって、言うから結構迷ったのよ。」

ティアが嘆く。
包みを丁寧に開ければ。白地に虹のかかった可愛い本。
と、思ってめくると、中身はノートみたいに線がひいてある。
上の方には日付と、それから天気を書くところがある。

「日記帳だ!!」

「日記帳ですの!!」

の膝の上でミュウも飛び跳ねた。

に毎日、日記書くのを見られてちゃ書きづらいからな。」

そう言うルークに、ガイが笑う。

「ははは、買い物に行ったらの好きな色なんて聞くからさ、
追求したらに日記帳をあげたい、だなんて言うからなぁ。」

「ばっ!ガイ!!」

顔を真っ赤にして怒るルーク。

「どうもありがとう、ルークお兄ちゃんも、みんなも。本当に嬉しい。」

はギュっともらった日記帳を抱きしめる。
幸せそうな笑顔。





ディストのフォミクリーの機械の前に座り込んでいた女の子を見つけたのは、
ワイヨン鏡窟の奥でチーグルを助けた時だった。

「パパを、まってるの。」

ジェイドがしゃがんで話かけると、彼女は片言でそう言った。

「パパ、というのはディストのことですか?」

「?」

はよくわからないようで首を傾げる。
ジェイドが、メガネで、色白で陰険で、などとごちゃごちゃ説明すると、そうよ、と彼女は答えた。

「ジェイド、あいつここを放棄したんだろ?この子は・・・。」

俺は焦って尋ねる。

「おそらく、実験に使用して捨てられた、というところでしょうね。
まぁ、戻って来る気があったのかもしれませんが。」

ジェイドが色々調べてわかったことは。
この子のオリジナルは孤児院育ちだったってこと。
フォミクリーをかけたところ、オリジナルは体調を崩して死んだということ。
そのあたりのことだけはわかった。

「ともかく、置いていくわけにわ行きませんわ。」

というナタリアの一言で連れて行くことになった。
名前は
ディストが多少言葉を教えていたようだが、生まれて大して経っていないらしい。
まだまだ知らないことばっかりのようだ。
とりあえず俺が負ぶってをアルビオールまで運んだ。
歩き方はまだまだおぼつかないし、ここはあまり足場の良い場所じゃない。





ある日、俺が日記をつけていると興味津々でがやってきた。
腕にはミュウを抱えている。
小動物(?)同士意気投合しているのか、最近いつもくっついている。

「るーくおにいちゃん、それなに?」

アッシュのこともアッシュおにいちゃんと、コイツは呼ぶ。
それもこれも、キノコロードに行った前後に話しが及ぶのでそれはまた今度。
とりあえず、その時に、母上と父上がファブレ家の養女、
という形でを引き取る方向で話を進めてくれるということになったから、
それでこういう呼び方をする。

「日記。」

「にっき?」

「毎日起こったことを書いてるんだ、何かあったらすぐ見返したり、思い出したり出来るように。」

最初は、自分の記憶うんぬんだったが今は違う。
今は思い出をかき集めているような物だ。

「ぐにゃぐにゃがいっぱい。」

俺の日記を覗き込んで、そう呟く

「ぐにゃぐにゃだぁ?」

俺が呆れて声を挙げると、後ろでジェイドが笑う。

「ふむ・・・は文字を知らないようですね。
まぁ、ディストがそこまでマメに面倒を見るとは思えませんが。」

相変わらずディストのことはパパ、と呼ぶに一同不満を持ちながらも。
やはりは読み書きが出来ないようだ。

近いうちにゆっくり教える、はずが。
立て続けに忙しい事件が起こってそんな暇はなかった。
毎日となりでじーっと日記を見る

暇なときはミュウと一緒に文字やら絵やらを描いているが。
正直、ミュウの文字をそのまま覚えられても困る(・・・。)





そう思った矢先だ、久しぶりにバチカルに寄って買い物をすることになった。
家には顔だけ出して(なんせ大所帯になったから母上達に迷惑をかけるかと思い)宿屋へ直行。
とミュウを残して買い出しに。
通りがかりの雑貨屋でアニス達が騒いでいるのを見て思い出した。

「あのさ、ティア・・・の好きな色って知ってるか?」

そんなことを聞くもんだから問い詰めれらて結局白状することになる。
(外見は10歳くらいだが中身は1、2歳)と、少しは歳の近いアニスを筆頭に、
雑貨屋で悩む悩む、で、最終的に選んだのは俺。
と、こんなことになったわけだ。





「えへへ。」

はにこにこしながら日記帳を抱きかかえている。
つられて一同笑顔になる。

「まずは名前から書けるようにならなきゃな。」

「うん!」

クレヨンとらくがきちょう片手にはしゃぐ



書くことに関しては、毎日日記をつけてる俺がついでに面倒を見ることになった。
読むことに関しては、みんなで寝る前などに本を読む、という方向で決定。
これでも散々揉めた結果だ。



アッシュが居たらさらに揉める予感がするので、今は黙っておこう。
(そもそも俺から連絡できないし)
タダでさえ、あのアッシュが用事も無くの体調を聞いてくるぐらいだから、
話したら余計揉める・・・いや、話さなくてもさらに揉めそうだけどな・・・。



・・・とりあえずの名前を書く練習に付き合って、今日の一日は終了。
俺は日記帳を閉じて、書いてる途中で眠ってしまったの寝顔を確認。
俺も電気を消してベッドに入った。










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2006/1/26

いえその、別に管理人はロリコンではありません(何それ)
ちょっとおいしい設定だと思いません?(笑)
こんな感じでヒロインにでれでれなみんな(女性陣含む)で書きたいと思います。
多分シリーズ化します(笑)陛下もデレデレです。アッシュもデレデレです。
ちなみに、ちょっと遅く迎えに行ったディストは泣き濡れていると思います(笑)
ど、どうですこんなギャグ?ヽ(´ー`)ノ